百日咳

どういう病気?

はじめは、普通の風邪と変わらない症状ですが、次第にコンコンと止まらない咳を顔を真っ赤にしながらし、息がしにくくなるため、止まって息を吸う時に「ヒュー」という音を立てて息をする咳を特徴とする感染症です。
赤ちゃんが感染すると咳が目立たず無呼吸が起こり、しんどくなることがあります。

百日咳について

最近の疫学調査では、定期の予防接種を打っているにも関わらず、7〜12歳の抗体が低いことがわかり、百日咳の感染が目立っています。そのため小児科学会では任意接種ではありますが就学前に3種混合の予防接種を推奨しています。
また、成人での感染も目立つ割に成人は症状が軽いのが特徴です。特に小さいお子さんがいる家庭では、大人でも長引く咳があるときは早めに受診するようにしましょう。

百日咳自体は、乳幼児にとっては致命的になり得る怖い病気ですが、ワクチンを接種することで防ぐことのできる病気です。しっかり接種し守れる命は守りましょう。

主な症状

  • 微熱
  • 止まらない咳
  • 無呼吸

百日咳の特徴

百日咳菌という細菌による感染で引き起こされる疾患です。
昔は、冬から春にかけての流行がありましたが、今は一年を通してみられるようになりました。どの年齢でもかかりますが、死亡例の多くは1歳未満、特に6か月未満が多く、世界的には予防接種の進みにくい発展途上国に多く見られます。

一般的な診断・治療

今は、鼻の奥に綿棒を入れて検査をすることが主流となっていますが、血液検査で抗体をはかることもあります。
治療としてはマクロライドという抗生物質を使うことが多いです。

ホームケアアドバイス

乳児では入院となることが多いです。自宅で経過をみるときは加湿器などで湿度を保ち、水分補給をこまめにするようにしてください。

受診の目安

呼吸が不安定なとき、息苦しそうなとき、熱が続くときなどは早めに受診しましょう。

登校・登園の目安

特有の咳が消失するか適切な抗生剤を投与して5日以上経過したら登園・登校が可能です。