「くるみ」が特定原材料に指定されました。

クリニックからのお知らせ

今日はアレルギーのお話。

アレルギーを起こしやすい食材、と聞くと皆さんはどんなものを想像するでしょうか?

卵・牛乳・小麦

ピーナッツ・エビ・カニ・サバ・ソバ

このあたりを想像される方が多いんじゃないでしょうか。

実はアレルギーを避けるために、国が「特定原材料」というのを指定しています。

もともと7品目が指定されていたのですが、先月、くるみが仲間入りして、8品目になりました。

今日はそのあたりを解説したいと思います。

では言ってみましょう👍

特定原材料とは?

まずは「特定原材料」について解説しないといけませんね。

特定原材料とは、アレルギー反応を引き起こす可能性がある原材料のうち、表示が必要なもののことを指します。

発症数や重症化率が高いものを「特定原材料」、そこまでではないけど相当数発生しているものを「特定原材料に準ずるもの」として指定されています。

食品業界では、特定原材料の表示を怠った場合、消費者に健康被害をもたらす可能性があるため、法律によってその表示が厳しく決められています。

改定前の品目を図でお示ししましょう↓

こんなにあるんですね💦

上の1段が「特定原材料」、下3段が「準ずるもの」です。

これをよく見ると、実は「準ずるもの」にくるみが元から入ってたんですね。

なのになぜ今回、くるみが「特定原材料」に格上げされたのか?

次はそこを解説してみましょう。

なぜ「くるみ」が格上げされたのか。

なぜ「くるみ」が格上げされたのか。

根拠がないと、くるみの生産者さんは怒りますよね😠

はい、もちろん根拠はあるのです。

消費者庁の資料をお示しします↓

上の段が「即時型」と言って、たべて30分以内になんらかの症状が出た食物のランキングを24年度、27年度、30年度と並べたものです。

下の段は、そのうち、アナフィラキシーショックにまで至った重症例のランキングです。

これを見ると、10年ほど前まではくるみはそれほどランキングは高くなかったのに、平成30年には落花生(ピーナッツ)を抜いて4位にまで上がってきていることがわかります。

私もクリニックでくるみアレルギーの方をよく診察しますが、確かに小さいお子さんでもくるみアレルギーをお持ちの方が増えたような気がします。

くるみアレルギーはなぜ増えたのか

今、なぜクルミアレルギーが増えているのか。

その背景にあるのは“消費量の増加”だと言われています。

農林水産省の統計によると、1985年のくるみの消費量は約7000トン、2020年は約5万6000トンと35年間で8倍に増加しました。

日本人の食生活の変化、最近の健康志向を受けて、小腹が空いた時にナッツをつまむ人も増加しています。

僕も診察の合間にお腹がへったらナッツを食べます↓(これはくるみ入ってませんが)

実際、コンビニエンスストアなどでは、いろんなナッツが売ってますもんね。

また、パンなども最近は手の込んだものも多く、くるみパンなんかは標準的なラインナップになってきました。

そんな背景もあるのかもしれませんね。

くるみアレルギーを疑ったら

蕁麻疹や呼吸症状などアレルギー症状が出たら、以後の摂取は控え、一度かかりつけ医を受診し相談しましょう。

くるみアレルギーは血液検査で比較的簡単に検査ができます👌

検査でアレルギー反応が出ていることがわかれば、治療法は基本的に除去です。

もし「あやしいかも」と思っている方は、適当に食べたりせず、ちゃんと診断してもらうようにしましょうね。

今日も読んでくれてありがとう!

また明日もお会いしましょう👍

4/18(水)の「なんでも相談室」アーカイブ

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  • 49:02 幼稚園児。虫刺されが日に日に大きくなっています。
  • 50:22 おたふく抗体検査が陽性。ワクチン2回目はどうしたら?
  • 56:30 熱性けいれん5回した息子。あれから5年、もう大丈夫?
  • 57:41 保育園が変わった息子。早速風邪を貰ったけど、アルアル?

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