さて、2月に入って1週間がすぎました。
ちょっと耳障りかもしれませんが、もう一度お伝えしておきます!
4月から小学校に入るお子さん、MRワクチンを忘れてませんか?!
定期接種として無料で打てるのは3月末までですよ!
絶対に、絶対に、お忘れなく!!
今日はMRワクチンに関連して、一緒にお勧めしているワクチンがあります。
それは、おたふくかぜワクチンです。
1月にもそちらに関しては投稿してますので、見逃した方はぜひそちらを先にお読みください↓
さて、おたふくかぜのワクチンは任意接種、つまり自費のワクチンなんですが、小児科医としてはぜひお金を出してでも打っていただきたいワクチンなのです。
今日はその理由を解説してみたいと思います。
おたふくかぜの主症状
「おたふくかぜ」というのは通称でして、医学的な正式名称を
流行性耳下腺炎(りゅうこうせいじかせんえん)
と言います。
耳下腺というのは、ちょうど耳の下から顎のエラの部分あたりに存在する、唾液を作る臓器です。
ここにムンプスウイルスが感染し、炎症を起こして腫れ上がります。
通常、1週間ほどで治りますが、左右が順番にバトンタッチするように腫れると最長2週間ほど腫れが続くことがあります。
この主症状だけであれば、時間が経てば自然に治るのですが、問題は「合併症」なんです。
おたふくかぜの合併症
合併症というのは、一般の方にはちょっとわかりにくい言葉ですよね。
簡単に言うと、サブ症状・副症状ということです。
つまり、耳下腺炎以外の症状ということですね。
では、いったいどんな合併症があるでしょうか。
- 無菌性髄膜炎
- 感音性難聴
- 睾丸炎、卵巣炎
- 膵炎
などがあります。
無菌性髄膜炎
おたふくかぜにかかると、そのうち10%くらいが髄膜炎になるという報告があります。
髄膜炎というのは、脳や脊髄を包んでいる髄膜というところに炎症を起こす病気です。
髄膜炎にはウイルス性と細菌性があり、おたふくかぜはウイルス性なので、どちらかと言えば軽いほうですが、それでも高熱や頭痛、吐き気などが現れる病気です。
基本的には自然に治る病気ではありますが、ならないに越したことはありません。
睾丸炎、卵巣炎
思春期以降におたふくかぜに感染すると、男性で約20〜30%に睾丸炎が、女性で約7%が卵巣炎を発症するとされています。
程度によっては不妊の原因となり、大きな障害となりえます。
感音性難聴
発症頻度は、おたふくかぜに罹った人20000人に1人と、かなり低い確率ですが、発症すると半永久的に聴力が落ちるので、これは絶対に避けたい合併症です😱
まとめ
今でも時々「おたふくかぜは、罹ったほうが免疫が出来やすいから、ワクチンより罹ったほうが良い」という都市伝説を耳にすることがあります。
でも、今日このブログを見ていたアナタは、もうそんな風には考えないですよね?
日本は世界の中ではワクチン後進国なので、まだおたふくかぜが定期接種になっていませんが、小児科の有志たちが厚労省と掛け合って、定期接種化を強く要望しています。
「任意接種だから、打っても打たなくてもいい」は間違いです。
防げる病気は防ぐ。この考え方が大事です👍
今日も読んでくれてありがとう☺️
ではまた明日もお会いしましょう👋
おまけ:本日の日替わり動画
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