喘息治療の補助器具:ネブライザーとスペーサー

コドモの病気と治療

はじめに

気管支喘息という言葉、みなさんご存知かと思います。

ちょっと激しい運動をしたり、夜寝ようと思ったら咳やゼーゼーが出る病気です。

学問的な定義としては「発作性に起こる気道狭窄によって喘鳴や呼気延長、呼吸困難を繰り返す疾患」ということになります。

ちょっと難しいかな😅

喘息治療の中心「吸入療法」

アレルギーのお薬を日常的に飲んで発作が出ないようにコントロールするのですが、発作が出た時や、コントロールしきれないときに、飲み薬ではなく、肺に吸い込んで治療する薬を使用することがあります。

こんなやつね↓

上の写真で言うと、人差し指でボタンを押すと、口で咥えた部分からミスト状のお薬が噴射される仕組みになっています。

ボタンを押してミストが出たと同時に息を大きく吸い込むことによって、肺の奥までお薬を吸入して効果を発揮します。

でも、小さなお子さんはタイミングを合わせることがなかなか難しいのです😓

プシュっと出た瞬間、びっくりして息を止めちゃったりするのはアルアルですね😅

そこで、それを補助してくれる医療器具が2種類あります。今日はその器具について解説しましょう。

①ネブライザー

小児科や耳鼻科の外来で、蒸気をモクモクさせて口で吸っているのをみたことはありませんか?

そう、それがネブライザーです。下の写真のような器具です。

(写真:オムロンヘルスケアHPより)

写真でいうところの、ゾウさんの下に少し膨らんだところに薬液を入れて、本体のスイッチをONにすると、コンプレッサーが動いて薬液がミスト状になります。

その上記が写真上部のマスクから出てくるので、マスクを口に当てて吸うんですね。

こんな感じ↓

頻繁に使用する必要がある方には、自費で購入していただきます。機種にもよりますが、金額は1〜2万円程度です。

ちょっと高く感じるかもしれませんが、10年前に比べるとコンパクトになって、半額くらいに下がりました。

後に示すスペーサーと比べて、

  • 自然な呼吸で吸わせることができるので、赤ちゃんでも吸いやすい
  • 加湿効果があるので、喉や気管が潤い、痰が切れやすくなる
  • 導入費用がやや高い
  • 吸入が終わるまで5分以上時間がかかる

という特徴があります。

実物の使い方動画が環境再生保全機構のYouTubeチャンネルにありましたので、リンクを貼っておきます↓

スペーサー

もう1つの吸入補助具はスペーサーという、筒状の器具です。

代表的なものはこんな感じ↓

年齢によって顔や口の大きさが違うので、写真のようなサイズ展開があります。

マスクと反対側の穴に、一番最初にお見せした写真のようなプッシュするお薬を接続して、この筒の中にミストを漂わせます。

その後マスクを口に当て、何度か呼吸させると筒の中に漂った薬を吸うことができるというものです。

ネブライザーと比べて、

  • 比較的安い(Amazonなどで5000円程度)
  • 吸入に時間があまりかからない
  • 加湿効果はないので、単純に薬を吸うだけ

という違いがあります。

こちらも環境再生保全機構のYouTubeチャンネルに動画がありましたので、リンクを貼っておきます↓

まとめ

どちらも非常に便利な器具ですが、それぞれにメリット・デメリットがあります。

基本的にはこの器具は自費でご購入いただく必要があります。

もし購入を検討されている場合は、ぜひ参考にしていただければ幸いです。

もちろん主治医の意見も大切ですので、一度相談してみましょう。

今日も読んでくれてありがとう☺️

ではまた明日もお会いしましょう👋

おまけ:本日の日替わり動画

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