はじめに
もうすぐ節分ですね。
節分といえば、鬼👹と豆🫘と恵方巻き🍥ですね。
子どもたちにとっては楽しいイベントですが、小児科医から見ると、ちょっとしたリスクのある行事の一つです☝️
そのリスクとは、、、
遺物誤嚥
なのです。
今日はそのあたりを解説してみたいと思います☝️
誤嚥(ごえん)とは?
誤嚥というのは、食べ物や異物が気管に入ることです。
大きなものになると、空気の通り道を塞いでしまうので、窒息(ちっそく)という状態に至ることもあります。
窒息や誤嚥は、様々な食品で起こる可能性があります。
実は平成30年から令和4年までの5年間で5歳未満の子どもが43人亡くなっています😱
節分の豆まき
もうすぐ節分ですが、豆まきには注意が必要です。
豆まきには通常、乾燥した大豆を使いますね。
そして、昔から「年の数だけ食べると健康に過ごせる」という言い伝えがあり、恵方巻きと共に食べる風習が全国に残っています。
豆まきなどのイベントがあると、子どもたちはついついハシャいで豆を口に入れながら走り回ったりしがちです😓
そんなとき、子ども同士が「どん」とぶつかったりすると、サザエさん顔負けに「ん、ふぁふふ」と口の中の豆を飲み込んじゃいます。
すると変なところに入って、咳き込んだりするんですね。
はい、これ、誤嚥の完成です。
なぜ乾燥した豆は危ないのか
乾燥した豆は「硬い」というのがまずあります。
硬い豆やナッツ類には、子どもがのどや気管に詰まらせて窒息したり、噛み砕いた小さなかけらが気道に入って肺炎や気管支炎を起こしたりするリスクがあります。
5歳以下の子どもは奥歯が生えそろっておらず、かみ砕けないまま大きな粒を飲み込むと、誤嚥のリスクが高まります。
消費者センターに寄せられた実例
- 「炒り豆を口いっぱいに頬張っていたときに椅子から転落して顔をぶつけ、痛みで泣いた際に咳き込んだ。咳き込みが続いたため病院を受診したところ、CT検査で気管支に5mmの異物が確認された。手術にて異物(豆)を除去し、6日間の入院となった。
- 「約1cmの球形の飴を歩きながら食べていたところ、喉をかきむしり苦しがった。保護者が背中を叩いて吐き出させようとしたが顔色が悪くなり意識を失った。救急要請時の口頭指導で胸骨圧迫をしたところ、約8分後に呼吸をし始め、同時に口や鼻から血が出た。窒息に伴い心停止に近い状態であったと推測され、小児集中治療室に3日間入院となった。」(5歳)
- 「納豆巻きを切って食べさせて急に咳き込んだ。吐き出そうとして何も出てこなかったが、病院に着くまでかなり咳き込んでおり、経過観察のため通院が必要となった。」(3歳)
硬い豆やナッツ類は5歳以下には与えない
- 食べているときは、姿勢をよくし、食べることに集中させましょう。また、泣いている時に食べ物をあげるのもやめましょう。
- 小さく切りわけても子どもが口に詰め込むこともあるため、少しずつよく噛んで食べるよう伝え、様子を見守りましょう。
- 硬くてかみ砕く必要のある豆やナッツ類は、5歳以下の子どもには食べさせないでください。
- 節分の豆まきは個包装されたものを使用するなど工夫して行い、5歳以下の子どもが拾って口に入れないように、後片付けを徹底しましょう。
こんな時は救急受診
何かを食べている最中に、急にのどが詰まって、声を出せない、苦しそうな呼吸が見られる、顔色が急に青くなるなど窒息が疑われる変化が現れた場合は、すぐに背中を叩く「背部叩打法」などの応急処置を速やかに行ってください。
改善しない、もしくはさらに悪化する場合は119に救急車を要請しましょう。
まとめ
こどもは手が冷たくなっているのに、遊びに夢中になってしまうと痛みを忘れてしまいます。
気づいた時には酷い状況になっていることもありますので、長時間寒い屋外で遊ぶときには、大人が気にかけてあげましょうね。
今日も読んでくれてありがとう☺️
ではまた明日もお会いしましょう👋
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