いや〜、インフルエンザも多いですが、アデノウイルスが滅茶苦茶多いですね🔥
ニュースでも取り上げられるレベルで継続中です↓
国立感染症研究所が調べたところ、この10年で最高レベルの発生数。
まあ、そりゃぐんぐんにもたくさん受診されるわな〜。もうね、検査キットが品薄でヤバいです。
診療してると、結構家族にもうつっていて、兄弟が多いご家族なんて、下手すると1〜2週間誰かが家で寝てるみたいなことになったりします。
そうなるとママ・パパもお仕事の調整が大変💦
そうならないように、今日はアデノウイルスの感染対策についてお伝えしたいと思います。
アデノウイルスの生物学的特徴
ウイルス全般の構造というのは、カプセルの中にウイルスの設計図が入っている形をしています。
ウイルスによってカプセルの形や性質が違ったり、中に入っている設計図がDNAだったりRNAだったりという違いはありますが、基本的にはこの2つです。
DNAやRNAというのは非常に脆い物質ですので、カプセルさえ壊してしまえば設計図はあっさりと壊れてしまいます。
で、このカプセルには、エンベロープという脂質膜でできているものと、そうでないものがあります。
脂質にアルコールが作用すると、溶けてカプセルが壊れるのです。
一方、脂質膜(エンベロープ)を持たないウイルスの場合は、アルコールが効きにくいという性質があって、ノロウイルスや今回のアデノウイルスがこれなんです😱
これらエンベロープを持たないウイルスは、塩素系の消毒剤を使わないと、除菌効果が弱いのです。
アデノウイルスの感染経路
アデノの感染経路の主なものは
- 唾液
- 涙・目やに(結膜炎を起こしている場合)
- 便
の3経路です。
簡単に言えば、それらが付着しているものや体の一部を、他の人に触れさせなければ良いわけです。
唾液の対策
まずは一番気をつけなければいけないのが、唾液です。
のどで増えたウイルスは口の中に広がるので、唾液の中にはウイルスがタップリ。
アデノウイルスの咽頭炎は咳や鼻水が殆どないのが特徴ですが、時々別の風邪や気管支喘息などを合併していて、咳が出ている場合もあります。
そういうケースでは、細かいミスト状の唾液が飛んでいってうつることがありますので、マスクなどが有効です。
また、唾液からうつるので、同じ食器を共用したり、大皿でお箸やスプーンを突っ込んでの食事は避けた方が良いでしょう。
あと、小さいお子さんで、ヨダレが多い子は机や床などにウイルスが広がりやすいので注意が必要です。
机や床、ドアノブなどは、ハイターなどを薄めた消毒液でこまめに消毒するようにしましょう。必ずグローブをつけてくださいね。
目やにの対策
これも接触感染対策です。涙や目やにに触れた場合は、石鹸でよく手を洗いましょう。
机などについた場合は、唾液と同じく塩素系消毒液できれいにしましょう。
便の対策
これも接触感染対策です。
ウイルス性腸炎を起こすアデノウイルスは実は咽頭炎を起こすアデノとは型が違うのですが、時々咽頭炎のアデノでも下痢することがあります。
アデノウイルスは便からも出てきますので、排便後は石鹸で手洗いをすることが重要です。
塩素系消毒剤の作り方
以前のブログでも紹介したことがあります↓
ぜひご一読ください。安くて簡単に作れます。
くどいようですが、素手でやると皮膚を痛めますので、グローブ着用でお願いします。
まとめ
今日はご家庭内でのアデノウイルスの感染対策について解説しました。
アデノは潜伏期が長く、熱も比較的長く、さらに登校登園の停止期間も長いので、家族に順番に移ると数週間にわたって生活に制限が出てきます。
なんとか広げず、1日も早い日常復帰ができるように、感染対策はしっかりしましょうね。
今日も読んでくれてありがとう☺️
ではまた明日もお会いしましょう👋
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