アトピーの赤ちゃんにも安全に使える軟膏

コドモの病気と治療

はじめに

最近このブログではアトピー性皮膚炎についてよく取り上げています。

アトピー性皮膚炎は「繰り返す湿疹+アレルギー体質」ということをお伝えしていますが、湿疹には「悪化しやすい季節」というのがあります。

それが、⛄️と🌻です。

冬は肌が乾燥することで、夏は汗などで悪化します😱

特に赤ちゃんの皮膚はかなり薄いので、元々あまり水分を含むことができませんので、ちょっと乾燥するとすぐに湿疹になってしまいます。

赤ちゃんのアトピー性皮膚炎の診断というのはなかなか難しいのですが、診断がついた場合、積極的に治療をすることになります。

最近この治療戦略に新しい武器が加わったので、今日はそれをご紹介したいと思います。

治療の第一選択はステロイド

アトピー性皮膚炎の治療の第一選択薬は副腎皮質ステロイド(いわゆる「ステロイド」)の塗り薬です。

これはアトピー性皮膚炎の治療ガイドラインにもしっかりと記載されている事実です。

「え?保湿剤だけじゃ治らないの?」と思ったアナタ!

アトピー性皮膚炎というのは、その名の通り皮膚に炎症が起きています。

一度炎症が起きてしまうと、保湿剤だけではその火は簡単には消えません。やはり炎症にはステロイドが最もコスパの良い治療なんですね。

ただし、ステロイドには副作用というのもあります。

皮膚が薄くなったり、感染症に弱くなったりするのが主な副作用ですが、それらが起きないように、ドクターは皮膚の状態を見極めながら量や強さを調整しています。

小さいお子さんは元々皮膚が薄いので、副作用が出やすい傾向にあります。

そんな状況なので、ステロイドに変わるお薬が色々と開発されてきました。

ステロイド以外の治療薬

ステロイド以外に炎症を抑えるお薬を「免疫抑制薬」と言います。

炎症というのは免疫が過剰に働いている状態なので、過剰な免疫を抑えることで炎症を抑えることができます。

小児に使える免疫抑制薬の軟膏には

  • プロトピック
  • コレクチム
  • モイゼルト

というお薬があります。

どれも2歳以上のお子さんに使える外用薬だったのですが、最近新たな動きが出てきました。

モイゼルトとコレクチムは赤ちゃんでも使えるように。

そうなんです!

2023年1月からコレクチムが生後6ヶ月の赤ちゃんに、今年1月からモイゼルトは生後3ヶ月の赤ちゃんから使えるようになったのです。

小さな赤ちゃんは皮膚が薄いので、ステロイドを長期に使用するとさらに皮膚が薄くなってしまうので、これは非常に助かるんです。

ステロイドをちょっと塗ったくらいで治ってしまうような軽症のアトピーであれば、従来通りのステロイドで大丈夫なんですが、ステロイドを減らすとすぐに悪化してしまうような中等症以上の赤ちゃんには良い選択肢となります。

まとめ

冒頭でも述べましたが、赤ちゃんのアトピー性皮膚炎の診断は難しいのですが、ステロイドを塗って良くなっても、やめると悪化する湿疹はアトピー性皮膚炎の可能性があります。

もし当てはまる特徴があれば、一度かかりつけ医に相談してみてくださいね。

今日も読んでくれてありがとう☺️

ではまた明日もお会いしましょう👋

おまけ:本日の日替わり動画

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