「学級閉鎖」の仕組みと効果

コドモの病気と治療

連日お伝えしているように、インフルエンザや新型コロナウイルスが増え続けています。

学校や幼稚園では、インフルエンザなどで欠席者が増えてくるとあるイベント(?)が発生します。

それが、、、

学級閉鎖

です。

似た用語に学年閉鎖、学校閉鎖、というものもありますね。

皆さんも大きくなるまでに一度は経験したことがあるのではないでしょうか。

今日はそんな「学級閉鎖」について解説して見たいと思います。

学級閉鎖の効果・ねらい

そもそも何のために学校を休みにするのか。

それはもちろん、、、

感染症の広がりを抑えるため

です。

感染症にはどんなものでも潜伏期というものがあります。

体にウイルスが入ってから、熱などの症状が出るまでの期間を「潜伏期」といいます。

その間は気づかずに登校・登園しちゃうんですね。

で、投稿してから咳や熱が出だして、お友達に広げちゃう😱

こういう機会を減らす(無くす)ために、3〜5日程度お休みするわけです。

そうすると、潜伏期が短いインフルエンザやコロナなどであれば、もう既に感染していて潜伏している子は学級閉鎖の期間中に発症するわけです🔥

でも、お休みしていれば、他のお友達に広げることはない、ということなんですね☝️

そういう観点でいくと、潜伏期が長い、例えば麻疹やおたふく風邪や水痘などは3〜5日など短期間の学級閉鎖は意味がないのです。

法的な決まり

日本には「学校保健安全法」という法律があり、この法律の中に学級閉鎖の規定があります。

「学校の設置者は、感染症の予防上、必要のあるときは、臨時に学校の全部又は一部の休業を行うことができる」

という文言です。

この法律、「学校保健安全法」というだけあって、対象が学校なのですが、幼稚園は「文部科学省が管轄している学校教育施設」と位置づけられている為、学校保健安全法が適用されます。

一方、保育園に関しては管轄が文部科学省ではなく厚生労働省で、学校教育施設ではなく児童福祉施設ですので、この法律は適用されません。

保育園に学級閉鎖という仕組みがないのはこういう理由なんですね☝️

う〜ん、さすが縦割り行政💦

学級閉鎖の基準

実は、「〇〇という状況になれば学級閉鎖」という法律的な決まりはありません。

法律以外でも何か根拠があるのかなと思って検索してみましたが、『学校医・学校保健ハンドブック』という2006年に民間が出版したハンドブックがあるのですが、それには

欠席率が20%に達した場合は,学級閉鎖,学年閉鎖および学校閉鎖等の措置をとる場合が多い

という記載があり、現実的には各自治体や教育委員会の慣習で行われているようです。

学年閉鎖や学校閉鎖は?

これもきちんとした決まりがあるわけではないのですが、

複数のクラス(学級)で学級閉鎖 ⇒ 学年閉鎖

複数の学年で学年閉鎖 ⇒ 学校閉鎖

とランクが上がっていくのが慣習のようです。

学級閉鎖の日数はどうやって決める?

はい、これも明確な決まりはありません💦

通常は3〜5日程度に設定されることが多いです。

これは一番上で書きましたが、流行っている病気の潜伏期が何日のものかによります。

学級閉鎖中の過ごし方

私も小学生の頃は「わーい!学校が休みになった〜」と喜んで遊びに行ってましたが(反省)、当然これはダメです。

発症して友達にうつさないように休みになっているわけだから、人と接触することは極力避けなければなりません。

もちろんロックダウンではないので、一歩も家から出てはいけないとは言いませんが、塾や習い事など多数の人が集まるところにはいくべきではありません。

カラオケやスポッチャなどはもってのほかです💢

とは言え、「子を一人で家においては買い物もいけない」というような状況はあるでしょうから、体調を見ながら短時間の外出くらいはゆるされると思います👌

まとめ

学級閉鎖は元気な子にとっては辛いですし、お仕事をしているママ・パパにとっても大変なことですが、理由があってのお休みだということはご理解いただけたでしょうか。

突然発生するお休み。

少しでもポジティブに考えて、普段見れない映画をネットで見るとか、ゆっくり本を読むとか、有意義に使えるといいですね😉

今日も読んでくれてありがとう☺️

明日もまたお会いしましょう👋

おまけ①YouTubeライブのアーカイブ

さて、今週水曜日もYouTubeライブ「なんでも相談室」を開催しました。

今回も多彩なご質問・ご相談をいただき、1時間強、しっかりお話しさせていただきました☺️

今回の相談内容

下記のタイムスタンプをクリックすると、その部分の動画が始まります。

【本日の相談内容】

【本日の相談内容】

1:25 今週の出来事

〇Instagramから

3:48 咳喘息と気管支喘息は何が違う?治療法は同じ?

8:35 5歳男児。いびきが大人並み。何科を受診?

11:47 季節外れのインフルやRSが流行中。流行りはまた冬に戻る?

15:18 年中男子。片腕に謎の蕁麻疹10箇所。これは毒?

18:08  小学生2人。時々排便の後にティッシュに血。受診必要?

22:32 3歳未満の子。日本脳炎保有率が上昇。どのくらい深刻?

33:10 iPhone15シリーズが発売。先生も購入予定?

39:02 インフル流行中。何に気をつければ良い?ワクチンは早め?

44:14 絶対に風邪をひきたくない。一番注意することは?

46:11 6歳の子。牛乳飲みすぎ時の問題と1日の摂取量は?

〇Youtube

49:46 すでにインフル学級閉鎖。ワクチンいつ打つ?冬まで続く?

53:23  6歳の子。痰の絡んだ咳が1ヶ月以上。再診必要?

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の2とおりの相談の仕方があります。

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おまけ:本日の「日替わり切り抜き動画」

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