ヒトパピローマウイルス(HPV)への感染を予防する9価HPVワクチンは、今年(2023年)4月1日から小学6年生~高校1年生(11~16歳)の女児を対象に公費で定期接種化されましたね。
日本ではまだ始まって半年の比較的「新しいワクチン」なのですが、実は世界では接種開始から10年が経過しています。
そんなわけで、9価のワクチンを接種した方の10年目の結果が出てきたので、今日はそんな成績を紹介したいと思います☝️
そもそも9価のワクチンって?
子宮頸がんワクチンにはHPVというウイルスのパーツが含まれているんですが、ワクチンによって2種類入っているもの、4種類のもの、そして最近発売になった9種類含まれているものがあります。
それぞれの違いや、どんなタイプのHPVが含まれているかは、以前の投稿をご覧ください↓
効果は何年くらい持続するのか
ワクチンには添付文書という説明書がついていて、そこには
・2価:9.4年間
・4価:6年間
という記載があります。
ただ、これは「最低でもこの期間は維持できる」ということで、それ以後に下がるということを示すデータではありません。
2価にしても4価にしても、規定の回数を接種することで、30年程度は効果が持続することがシミュレーションで予測されています。
今回の9価についても、同様の予測がなされているのですが、これまできちんと長期間を見たデータはありませんでした。
それが、最近ようやく報告が出てきました↓
原文は英語でなかなかわかりにくいですが、重要な結論としては
「10年の追跡期間中に対象の81%で血清抗体陽性が維持され、ワクチンに含まれるHPV型関連の疾患は発生しなかった」
ということです。
まとめ
新しく出てきたお薬やワクチンというのは、「その時は良くても後々どうなるかわからない」という不安は避けることができません。
そういう意味では、今回の10年間の追跡調査は非常に安心感がありますね。
これで僕たちも安心して9価のワクチンをお勧めすることができます👌
これまで「新しいワクチンって、なんかこわい」と不安を感じておられた方も、少し安心できるのではないでしょうか。
定期接種として無料で受けられる期間が決まっているワクチンですので、忘れないうちに早く接種しましょうね😉
今日も読んでくれてありがとう。
明日もまたこのブログでお会いしましょう。
おまけ①なんでも相談室アーカイブ
今週水曜日もYouTubeライブ「なんでも相談室」を開催しました。
今回も多彩なご質問・ご相談をいただき、1時間強、しっかりお話しさせていただきました☺️
今回の相談内容
下記のタイムスタンプをクリックすると、その部分の動画が始まります。
【本日の相談内容】
1:24 今週の出来事
〇Instagramから
6:17 毎月の携帯代。利用料金やプランは最初の契約のまま?
8:27 インフルエンザ流行時期のズレ。予防接種は何月がベスト?
11:18 質問箱は質問者のアカウント名が先生側に表示されてますか?
12:29 一戸建てを新築する時、第三者の住宅診断を利用した?
15:40 2ヶ月の赤ちゃん。ママがコロナになった時の対応方法は?
18:51 トキソプラズマ抗体はいつ調べる?今は妊娠検査で必須?
24:10 小1女子。早熟思春期?胸が膨らんできた…
26:53 中3女子。おたふく風邪流行中。予防接種は1回?2回?
30:29 金アレパッチテストの専用テープ?で荒れた。これもアレルギー?
34:13 コロナ・インフルエンザは、このまま冬まで流行する?
39:30 3歳。口の周りに赤み・痒みあり。受診すべき?
41:53 大人の帯状疱疹ワクチン、いつがオススメ?
45:12 4才。2ヶ月以上続く咳。貼るシール処方後も治らず。対処法は?
〇Youtube
48:23 6歳男児。たまに体操服のズボンとパンツが濡れて帰宅。受診すべき?
51:30 2歳の娘。来年から入園。感染症対策して!と望むのは親のわがまま?
ライブへの相談は↓からお気軽に
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- YouTubeのコメント欄:開始後も相談を投げることができます
の2とおりの相談の仕方があります。
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