今日の話題は「子どもの頭痛」について。
子どもが「頭がいたいよ〜」と言うと、親としてはとても心配になりますよね。
頭痛の原因は多岐に渡りますが、意外と子どもにも多い片頭痛について解説してみたいと思います。
片頭痛とは?
もともと頭の片側に痛みが集中することから、「片頭痛」という名前がつきましたが、4割の患者さんで両側の痛みを経験しています。
よく「偏頭痛」という言葉も使われますが、医学的に正しいのは「片」頭痛です。
でも何故だか漢字変換ソフトでは「偏頭痛」が先に候補として上がってきます。どうも昔の広辞苑に「偏」頭痛と登録されてしまったからだという説がありますが、詳細は不明です。
子どものうちは頭痛のみの場合が多いですが、大人になると吐き気や感受性の変化(例:光や音に対する過敏)を伴うケースもあります。
この頭痛は数時間から数日間続くことがあり、痛みが強い場合や長引く場合は学校生活や日常活動に支障をきたす可能性があります。
頭痛発生のメカニズム
片頭痛の正確な原因はまだ不明ですが、遺伝的要因や脳内の化学物質の変化が関与していると考えられています。
また、脳の血管が拡張し、炎症反応が引き起こされることが、片頭痛の発症に関係しているとされています。
どんな人に多い?
片頭痛はあらゆる年齢の子どもたちに見られますが、通常、小学生以上でよくみられるようになります。
また、家族に片頭痛の既往がある場合、子供が片頭痛を発症するリスクは高くなります。
女の子は思春期に入ると男の子に比べて片頭痛を経験する可能性が高くなります。
治療
小児の片頭痛の治療は、痛みを和らげ、頭痛の頻度を減らすことを目的としています。軽度の場合、一般的な解熱鎮痛剤が効果的です。しかし、頭痛が重度である場合、医師が処方する特定の片頭痛治療薬が必要となることがあります。また、リラクゼーションテクニックや生活習慣の変更が頭痛の管理に役立つこともあります。
気をつけるべき生活習慣
お子様の片頭痛を予防するためには、以下の生活習慣に注意することが重要です。
- 定期的な睡眠: 不規則な睡眠パターンは片頭痛を引き起こす可能性があります。お子様が十分な睡眠をとるようにしてください。
- バランスの良い食事: 食事が不規則であったり、栄養が偏っていると、片頭痛のリスクが増加します。バランスの取れた食事を心がけましょう。
- 適度な運動: 適度な運動はストレスを減らし、頭痛を防ぐのに役立ちます。しかし、激しい運動は逆に片頭痛を誘発することがあるため注意が必要です。
- ストレス管理: 子供たちは学校や友達との関係などでストレスを感じることがあります。リラクゼーション技法や趣味を通じてストレスを和らげることが大切です。
片頭痛を悪化させる食材
- チーズ: 特に熟成されたチーズは、片頭痛を誘発する「チラミン」という化学物質を含むことがあります。
- 加工肉: ハムやソーセージなどの加工肉は、防腐剤としてナイトレートを含むことが多く、これが片頭痛を悪化させる可能性があります。
- アルコール: 特に赤ワインは、片頭痛を悪化させることが知られています。
- カフェイン: 過剰なカフェイン摂取は、頭痛を悪化させる可能性があります。
- チョコレート: チョコレートは一部の人にとって片頭痛を引き起こす可能性があります。
片頭痛を軽減する食材
- マグネシウム豊富な食品: ナッツ、種子、全粒穀物、および緑黄色野菜など、マグネシウムを多く含む食品は、片頭痛の予防や軽減に役立つとされています。
- オメガ-3脂肪酸: サーモン、サバ、チアシードなど、オメガ-3脂肪酸を含む食品は、抗炎症作用があり、片頭痛の症状を軽減する可能性があります。
- 水分: 脱水は片頭痛を引き起こす可能性があるため、十分な水分摂取は非常に重要です。
- 生姜: 生姜は、片頭痛の症状を和らげる効果があるとされています。
ホームケア
片頭痛発作時には、以下のホームケアが役立ちます。
- 暗く静かな部屋: 頭痛が起きたら、お子様を暗く静かな部屋に連れて行き、休ませてください。これにより、頭痛の強さが和らぐことがあります。
- 水分補給: 頭痛時には、水分をしっかりと摂るようにしましょう。脱水は頭痛を悪化させる可能性があるためです。
子どもの片頭痛が重度である場合、または頻繁に起こる場合は、必ず小児科医に相談してください。適切な診断と治療が、子どもの健康と生活の質の維持にとって重要です。
こんな時は早めの受診を
子どもが頭痛を訴えた場合、以下の状況では速やかに医療機関を受診することをお勧めします。
- 初めての重い頭痛: お子様が初めて非常に強い頭痛を経験した場合は、その原因を評価するために医師の診断を受けるべきです。
- 頻度や強さの増加: 頭痛の頻度や強さが増している場合、それは潜在的な問題の兆候である可能性があります。
- 突然の激しい頭痛: 非常に急激に発生し、”雷撃頭痛”とも呼ばれる激しい頭痛は、深刻な問題の兆候である可能性があるため、直ちに医療的な評価が必要です。
- 伴う症状: 頭痛が発熱、けいれん、意識の混濁、嘔吐、首の硬直、視力の低下など、他の症状と一緒に現れる場合、これは重要な健康問題のサインである可能性があります。
- 頭痛が日常生活に影響を及ぼす: 頭痛がお子様の学校のパフォーマンスや日常生活に悪影響を及ぼしている場合、医療のアドバイスを求めるべきです。
- 持続的な頭痛: 数日以上続く頭痛は、評価と治療が必要です。
まとめ
冒頭にも書きましたが、子どもが頭痛を訴えると心配なものです。
今日の記事を参考にはして頂いていいのですが、心配であれば信頼できるかかりつけ医に一度相談してみるのは全然アリです👌
診てもらって、悪いものではなさそうなら、安心して過ごせますから👍
今日も読んでくれてありがとう☺️
ではまた明日もお会いしましょう👋
おまけ①日替わり動画
おまけ②最近のYouTubeライブ
先日の水曜日もYouTubeライブ「なんでも相談室」を開催しました。
今回も多彩なご質問・ご相談をいただき、1時間強、しっかりお話しさせていただきました☺️
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下記のタイムスタンプをクリックすると、その部分の動画が始まります。
【本日の相談内容】
1:57 今週の出来事
◯インスタグラムから
2:34 溶連菌感染症、薬を飲まない子はどうしたらいい?
4:37 早期受診・早期投薬は治癒力を弱める?早期投薬のデメリットは?
7:19 よく風邪を引く我が子と滅多に風邪ひかない子を比べて落ち込む…
12:51 咳&変動熱。アデノウイルス?アデノは元気なら様子見でOK?
16:04 受診時配布のカード、まとめてHPで一覧検索できるようして!
19:24 高階層病って本当?流産率が上がる?怖い、、、。
22:10 先生が子育てして変化した考え方、医師としての目線が聞きたい。
25:13 1歳1ヶ月の息子。ご飯を食べずにおっぱいばかり飲みます。
27:38 製菓や製パンの店主に小麦卵等のアレルギー発症が高確率な理由は?
31:00 喉が赤い&咳込みでも痛み一切ない謎な咳。何が原因?
32:55 アデノイドが大きめだと、扁桃炎の他に、喘息も発症しやすい?
34:37 マイコプラズマ感染。将来不妊になる確率は?
37:00 5ヶ月の赤ちゃん。離乳食を全然食べてくれません。
39:10 娘の通っている園で夏風邪が大流行!夏風邪のピーク時期は?
41:11 炒飯の進捗!最近もやってる?
43:14 ヒトメタニューモは繰り返し罹る?軽くても一度は受診すべき?
46:38 喘息の症状の中に発熱もありますか?
48:23 小6娘。ペニシリンアレルギー疑い。本当か検査した方がいい?
53:15 保育園勤務。今子ども達に流行してる病気の様子など教えて!
◯Youtubeから
56:30 6歳男の子のうんち。黄色と茶色に分かれてた!これ大丈夫?
58:57 園でヘルパンギーナ大流行中。熱が下がったらうつらない?
1:01:31 6歳男子。113センチ18キロ。気にしないとダメなレベル?
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