Precordial catch syndromeとは？

今日は病気の解説をしてみます。

タイトルを見て、「なんじゃその病気？」と思った方も多いでしょう。

小学生〜中学生くらいのお子さんが「突然で強い胸痛」を訴える病気です。

そう聞くとちょっと怖くなりますよね😱

ではさっそく解説していきましょう👍

どんな病気？

そもそも、ネーミングがよくわかりませんよね😅

良い日本語訳がないのですが、「前胸部キャッチ症候群」とか「前胸部胸痛症候群」とか「前胸部激痛症候群」なんて訳されたりすることがあります。（このブログでは以下「PCS」と略します。）

結構な激痛があるので、本人もご家族も大変心配されるのですが、検査しても何もわるい結果は出ず、そのうち治るというような病気（というのかわかりませんが）です。

好発年齢は8〜16歳くらいの子どもたちです。

通常は無害で、短期間で自然に治ります。

PCSの正確な原因は不明ですが、筋肉痙攣、神経の刺激、または胸膜（肺を覆う薄い組織）の炎症が関与している可能性があります。

ストレスや運動不足も関連することがあります。

PCSの症状は以下の通りです。

結構な痛みなのですが、大半は数秒〜数分で痛みが消えるというのも特徴です。

大抵の場合、PCSは無害で自然に治るため、特別な治療は必要ありません。

ただし、以下の方法で痛みを軽減することができます。

通常、PCSは深刻な問題ではありませんが、以下の症状がある場合は、医師に相談してください。

これらの症状は、心臓や肺など、他の病気が原因である可能性を示唆しているため、早急に医師の診察を受ける必要があります。

前胸郭捕捉症候群（PCS）自体に特異的な検査はありませんが、医師は他の病気を除外するために、以下のような検査を行うことがあります。

聴診：医師は聴診器を使って、お子さんの心臓や肺の音を聞くことで、異常な音やリズムがないか確認します。
心電図（ECGまたはEKG）：心電図は、心臓の電気活動を記録し、異常なリズムや心筋梗塞の兆候を検出するために使用されます。これにより、心臓に関連する問題があるかどうかを評価できます。
X線検査：胸部X線検査は、肺や心臓の構造を視覚化し、異常がないか確認するのに役立ちます。肺炎や肺気胸など、肺に関連する問題を検出することができます。
血液検査：炎症や感染の兆候を探すために、医師は血液検査を行うことがあります。血液検査は、他の病気を特定し、診断を確定するのに役立ちます。
心エコー（心臓超音波）：心エコーは、心臓の構造と機能を詳細に調べる非侵襲的な検査です。これにより、弁膜症や心筋症などの心臓病を検出することができます。

ただし、前述のように、PCS自体は無害で短期間で自然に治ることが多いため、これらの検査がすべてのケースで実施されるわけではありません。