汗疹(あせも)

コドモの病気と治療

夏至を過ぎて、めちゃくちゃ暑くなってきましたね💦

気温が上がってくると毎年受診が増えてくるのは、汗疹(あせも)です。

何となく知っているようで、説明できるかというと結構難しい汗疹。

今日はそんな汗疹について解説してみたいと思います。

この記事では、あせもがどんな病気なのか、予防法、家庭でできる治療法、医療機関での治療法、そして医療機関を受診すべきタイミングについてご紹介します。

どんな病気?

汗疹は、特に暑い季節に多く見られる皮膚のトラブルです。

汗が皮膚に留まり、炎症を起こすことであせもが発生します。

摩擦や湿気によって皮膚が刺激されると、容易に悪化します。

これは、赤ちゃんや幼児に特に多いですが、年長児でもよくみられる皮膚のトラブルです。

かゆみや赤みが特徴的で、時には小さな水泡ができることもあります。

汗疹にも3種類ある

一口に汗疹といっても、実は3種類に分類されます。

  • 水晶様汗疹:角層内、もしくは角層直下で汗管が詰まり、直径数mmの小さな水ぶくれ(水疱)ができます。赤くなったり、かゆくなったりすることはなく、1日~数日で消えます。新生児の顔によく発生しますが、成人でも発熱などの際にできることがあります。
  • 紅色汗疹:高温多湿の環境や、肥満者、多汗症、乳児によく発生します。表皮の中で汗管が詰まり、1~2mmの赤い丘疹(皮膚の盛り上がり)ができます。かゆみの程度は様々ですが、時にとても強いかゆみを感じる場合もあります。体幹、肘や膝の裏側、首、わきの下によく発生します。小児に多く、かきむしることで湿疹のようになり、慢性的にかゆみを伴う状態に陥ることもあります。また悪化した場合、細菌感染が起こるともあります。
  • 深在性汗疹:紅色汗疹を繰り返していると、発汗時にかゆみのない蒼白色の丘疹が多発するようになります。これが深在性汗疹で、表皮と真皮の間で汗管が詰まったものです。汗が体外に出ないため、広範囲に発生した場合は体温調節機能ができなくなり、熱中症を起こす可能性があるので注意が必要です。

学問的には上記のような3種類がありますが、通常、子どもの汗疹は2番の「紅色汗疹」を指すことが多いでしょう。

予防法は?

あせもを予防するためには、以下のことが大切です。

涼しい環境を保つ: 屋内での過ごし方に工夫をし、扇風機やエアコンを使って適切な温度を保ちましょう。

適切な服装: 通気性の良い、柔らかい素材の服を選び、適切なサイズを着用することが重要です。

こまめな水分補給: 子どもが十分な水分を摂取することで、体温調節がスムーズになります。

家でできる治療法は?

もし子どもがあせもになってしまった場合、以下の方法で家庭で対処することができます。

冷やす: 涼しい布で affected area を冷やしましょう。

保湿: 皮膚を乾燥から守るために、無香料の保湿クリームやローションを使用します。

掻かない: あせもを悪化させないために、子どもが掻かないように気を付けましょう。

どんな時に医療機関を受診すべき?

以下の症状がある場合は、医療機関を受診することをお勧めします。

・重度の赤みや腫れ: あせもの部分が非常に赤く腫れている場合。

・悪化している様子: 家庭での治療にもかかわらず症状が悪化している場合。

・感染の兆候: 痛み、ひどいかゆみ、または膿が見られる場合。

・高熱や全身の発疹: あせも以外の症状として、高熱や全身に発疹が出る場合。

これらの症状が現れた場合、子どもの健康を守るために、専門医のアドバイスを受けることが重要です。

医療機関での治療法

もし家庭でのケアで症状が改善しない場合、または症状が重度である場合には、医療機関での治療が必要となることがあります。

医療機関では以下のような治療が行われることがあります。

塗り薬: 炎症を抑えるステロイドクリームや、感染を防ぐ抗生物質クリームが処方されることがあります。

経口薬: 重度の炎症や感染が広範囲に及んでいる場合には、経口薬の投与が必要になることもあります。

まとめ

子どもの「あせも」は、夏の暑さや湿度で一般的になります。

適切な服装を選ぶ、涼しい環境を保つ、そしてこまめに水分補給をすることで、あせもを予防することができます。

もし子どもがあせもになってしまった場合は、冷やして保湿し、掻かないように注意しましょう。

症状が悪化したり、感染の兆候がある場合は、医療機関での治療が必要になることもあります。

その際には、塗り薬や経口薬の投与、そして専門的なアドバイスが提供されます。

でもね、心配はご無用!

あせもは一般的なもので、適切なケアと注意を払えば、子どもたちは元気に過ごせます。

夏を楽しく、安心して過ごしましょうね!

今日も読んでくれてありがとう☺️

ではまた明日もお会いしましょう👋

おまけ①日替わり動画

おまけ②最近のYouTubeライブ

先日の水曜日もYouTubeライブ「なんでも相談室」を開催しました。

今回も多彩なご質問・ご相談をいただき、1時間強、しっかりお話しさせていただきました☺️

今回の相談内容

下記のタイムスタンプをクリックすると、その部分の動画が始まります。

【本日の相談内容】 

1:57 今週の出来事

◯インスタグラムから

2:34 溶連菌感染症、薬を飲まない子はどうしたらいい?

4:37 早期受診・早期投薬は治癒力を弱める?早期投薬のデメリットは?

7:19 よく風邪を引く我が子と滅多に風邪ひかない子を比べて落ち込む…

12:51 咳&変動熱。アデノウイルス?アデノは元気なら様子見でOK?

16:04 受診時配布のカード、まとめてHPで一覧検索できるようして!

19:24 高階層病って本当?流産率が上がる?怖い、、、。

22:10 先生が子育てして変化した考え方、医師としての目線が聞きたい。

25:13 1歳1ヶ月の息子。ご飯を食べずにおっぱいばかり飲みます。

27:38 製菓や製パンの店主に小麦卵等のアレルギー発症が高確率な理由は?

31:00 喉が赤い&咳込みでも痛み一切ない謎な咳。何が原因?

32:55 アデノイドが大きめだと、扁桃炎の他に、喘息も発症しやすい?

34:37 マイコプラズマ感染。将来不妊になる確率は?

37:00 5ヶ月の赤ちゃん。離乳食を全然食べてくれません。

39:10  娘の通っている園で夏風邪が大流行!夏風邪のピーク時期は?

41:11 炒飯の進捗!最近もやってる?

43:14 ヒトメタニューモは繰り返し罹る?軽くても一度は受診すべき?

46:38 喘息の症状の中に発熱もありますか?

48:23 小6娘。ペニシリンアレルギー疑い。本当か検査した方がいい?

53:15 保育園勤務。今子ども達に流行してる病気の様子など教えて!

◯Youtubeから

56:30 6歳男の子のうんち。黄色と茶色に分かれてた!これ大丈夫?

58:57 園でヘルパンギーナ大流行中。熱が下がったらうつらない?

1:01:31 6歳男子。113センチ18キロ。気にしないとダメなレベル?

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